肩こり・腰痛の原因と対策について
= 安定、支えに働く部位 =頚椎、腰椎
= 体を動かす事に働く部位 =胸椎、股関節
頚椎 = 頭を支えるところ
腰椎 = 体を支えるところ、上半身と下半身をつなぐところ
胸椎(胸郭) = 上半身の動きを作るところ
股関節 = 体全体の動きを作るところ
痛みが出る原因
① 支えが過負荷になっていること。そして、弱さで耐えれないこと!
パソコンやスマフォ、事務作業や編み物などの趣味は頭を垂らします。
頭の重みは体重の1/10もの重さになります。
この姿勢を支えるのが頚椎、頚部の筋肉になります。
そのため、この支える能力が低いと頚椎や頚部の筋肉に問題が生じ症状を発生させます。
重い物を持ち続けたり、座ったり立ったりという姿勢を続けたりすると腰に負担がかかります。姿勢を保ち続けるための腹筋やお尻の筋肉が足りないと腰痛が出ます。
コルセットすると腰痛は楽になることが多いです。
逆に・・・腹筋やお尻を締めるような筋肉がある人は自分でコルセットをつけていると同じような意味でいてくれます。そのため、腰痛は出にくくなりますし、腰痛が出ている人は腹筋、お尻の筋肉を鍛えることで腰痛が軽減します。
支えることが多くなり、限界を迎えると痛みとして危険信号を発します。
そして、支えが弱いことが、安定・支えの能力を保てないために障害を発生させてしまいます。
これが一つ目の頚部痛、腰痛を訴える原因になります。
② 役目が逆転していることで痛みが発生してしますタイプ
もう一つがこれです。
どういうことかというと・・・・
姿勢の悪さが最たる理由になります。
最近は、小学生等の若年者もすでに猫背になっている人がとても増えました。
猫背になってしまうとどうなるか?
背中が丸いと胸椎の動き、肋骨の動きが制限されます。
胸椎・胸郭は“体を動かす部位”になりますので、役目を果たせなくなります。
胸椎で動きを作れなくなった代償をどこでやるかというと、
胸椎の上下の部位で代償をします。
それが頚椎と腰椎になります。
また、股関節が硬く、股関節をうまく動かせない人が行う代償は、腰椎と膝関節で行います。
そのため、頚椎と腰椎は“安定させる部位”になりますので安定させるところを動かすと機能が破綻します。
そのため、痛みを発生させてしまうのです。
アクセル部分をブレーキで使うことはできませんよね?
ブレーキを必要以上にブレーキで使ってしまっては摩耗が激しくなってしまいますよね?
そういったイメージです。
では、どうしたらいいか?
①は筋肉のこりや張りが出ることが主たる原因になりますので、まずは首や腰に起きている筋肉の硬さに直接マッサージ等徒手療法である程度症状は軽減します。
血流改善するようなストレッチや有酸素運動を取り入れるとより効果的です。
さらに、普段負担かからないような工夫ができれば症状は軽減します。
負担をかけている時間や量、質を減らす。筋力をつけて負担がかからないようにする。姿勢を良くして体重のかかり方で負担がかからないようにする。
と比較的早く症状の軽減がみられます。
(ただ、結局、身体機能・能力を変えずに、原因を発生させてしまう生活を繰り返していれば症状も繰り返してしまいますが・・・)
気をつけなくていけないのは、原因②です。
これは、動かさない部位を動かしてしまう事によって症状を発しているために、このタイプの頚部痛、腰痛になっている人が、首や腰だけをマッサージして、よりそこだけが動けるようになってしまうと、よくて、その場限りの症状改善になり、長期的にはもしかしたら悪化の一途を辿る事になるかもしれません。
この場合やらなくてはいけないことは、先に胸椎・胸郭や股関節を動かせるようにすることです。
その他にも左右のバランスや捻りのバランス、体の使い方の癖等、その原因は多々あり、一概には言えませんが、各個人の問題を適切に評価し、その問題を改善する事によって姿勢を改善し、そうすることで胸椎・胸郭、股関節は体を動かす部位として機能します。
そうなる事で、やっと頚椎や腰椎は安定・体を支える部位として機能します。
そうして頚部痛、腰痛の痛みの改善を図っていきます。
大まかになってしまいますが、頚部痛・腰痛が出ている原因は真逆の理由があります。
その方の生活スタイル、その方の身体機能、その方のセルフケア等によって症状が出なかったり、増悪していったりしまいます。
自分が出ている頚部痛・腰痛がどっちのタイプで、何が原因で症状が出ているかがわかってやっとどういった治療を施していけば良いのかがわかります。
体に隠された問題点を追求する事で根本的な改善をはかれます。
慢性的に頚部痛・腰痛に悩まされている方、病院や治療院、マッサージ店に通われていても症状が変わらない方 はぜひ一度ご相談ください。